Egypt - Vol.1 Cairo-Luxor-
2007年 04月 22日
一度は訪れてみたかった国のひとつエジプトへ。真夏は灼熱地獄で到底無理なのでサマーホリデーを3ヶ月以上前倒し。さらにこちらで知り合った人生の大先輩方からは「エジプトは最後に行くべし」と言われていたので満を持しての旅です。
Cairo入りして2日目に飛行機で一路Luxorへ。かつてテーベと呼ばれた新王朝、中王朝、末期王制時代に首都として栄えた地です。有名なのは"王家の谷"に代表される遺跡群。ここから4日間ナイル川をクルーズ船でくだりながら沿岸にある遺跡を巡っていきます。
いつもはどこへ行くにも全て自分達で計画&手配してきたけれどエジプトは個人旅行するには治安が悪く特にルクソール以南は警護をつけることが義務となっているので、今回ばかりは代理店に全て依頼。とはいえ個人ツアーだったので私達2人にガイド1人、専用車1台(運転手1人)という至れり尽くせりさ。おまけに宿泊は普段はまず利用しない5つ星ホテル。結果からするとそれぐらい贅沢かつゆったり旅するのが体力の面からいってもエジプトには最適な方法だと思います。
ガイドのYosefとまず向かったのはメムノンの巨像。 現在はぽつーんと2つ巨大な像が佇んでいるけれど元々後ろにあった葬祭殿が石材として利用されてしまったのだとか。まあフツーに座ってるけれど彼らすでにここに座り続けて3000年以上。ひょえ~。
次は歴代のファラオが眠る"王家の谷"へ。ここは私が最も楽しみにしていた場所の1つ。現在見つかっているだけで63箇所の墓が。 内部は写真厳禁なので墓の入り口はこんな感じ。どの入り口にもやる気なさそうな門番のおじさんたち。壁画が綺麗なラムセス1世、セティイ2世と一番穴が深~いラムセス9世も見てきました。
意外だったのは壁画が全て彩り鮮やかに飾られていたこと。それまでのエジプト遺跡のイメージは砂っぽい地肌をさらけ出した岩肌だったのですが、実際はどれも色が塗られていて現在ではかすかにその片鱗を伺うことができます。野菜や果物の色素から取り出した絵の具でレリーフを塗り、動物の爪を溶かしたものをその上から重ね、最後に卵白で艶を出すことで色を持続するように工夫した結果、盗掘や風雨にさらされても所々に数千年ものあいだ色が残っていることは驚かざるをえません。さらにその下地となっているレリーフや壁画を通じて、当時の人々が信仰していた神々やそこに表されている生死感を受け取めることができます。
絶対入りたかったツタンカーメン王の墓(別料金E£80)。 玄室には4角を守られた棺があり、その中には10代後半に亡くなった若き王のミイラが安置されています。厨子と棺を合わせて8重にもなる墓は、ミイラと石棺を除いてカイロの考古学博物館に展示されています。小学校に入りたての頃、従兄弟から手にしたツタンカーメン王の秘密』を寝るのも忘れて何度も繰り返して読んだので、カーターが彼の墓を発掘した時の興奮や状況説明の一文一文が自然と脳裏に浮かんで来て、それと自分の目の前に広がる光景を比べながらしばし放心。まさかここに自分が足を運ぶとは思ってもいなかったのでかなりの感動です。
余談ですがイギリスで著名人がそこに住んでいたことを示すブループレート。なんと我が家から最寄のブループレートこそハワード・カーター。なんだかすごい偶然。最初見つけたときには1人かなり興奮してました(笑)
徐々に痛いくらい熱い日差しとなるなか"ハトシェプスト女王葬祭殿"へ。ちょうど"王家の谷"の裏側に位置します。
この女王は夫の死後エジプト初の女王になりかなり辣腕を振るった女王。クレオパトラとば別の意味で歴史に名を刻む女王です。葬祭殿の近くには愛人の墓もちゃっかり作ったそうな。口にして分かると思いますが彼女の名前は発音がとても難しく『Hat、Cheap Shirt』と覚えるといいそう。(by Yosef)
想像していたより砂漠の暑さは体力を消耗させ日傘や水分補給を十分にしていても真昼に外にい続けるのはかなり辛く、ガイドの英語に集中して耳を傾けているのも一因なのかも。クルーズ船に戻ってランチ後、軽く休養して体力回復に努めました。無理をしないのがエジプト旅行では必須。
午後になって少し陽が弱まってきた頃からカルナック神殿へ。ここが凄かった。
参道には両脇に並ぶスフィンクス。
一番の見所は大列柱室。見事なレリーフが刻まれた134本もの巨大な柱が並ぶ姿は圧巻です。柱の上部に渡された巨大な石、そこに刻まれたヒエログリフ、部屋を囲む浮き彫りの神々達。
2つあるオベリスクは前出のハトシェプストのもの。ちなみに近くにはツタンカーメン夫妻の坐像もあります。 広大な敷地に広がる神殿の壁は全てこんな風にヒエログリフが刻まれていて、所々にファラオの名を示すカトゥーシュがあります。この神殿を作るためにどれだけの労働力が注ぎ込まれたのか想像を絶します。
特大のスカラベ(ふんころがし)。古代エジプトではふんころがしが太陽をくるくる回していたと信じられいたためスカラベは生命の象徴としてよくレリーフに見ることができます。
この像の周りを3周反時計回りに回るといいご縁があるんだとか。ちなみに逆周りは縁遠くなるそうなので、観光客はみんな同じ方向にぐーるぐる。
夕暮れ時に訪れたのはルクソール神殿。
入口にどどーんと座っているのはラメセス2世。この先幾度も行く先々で彼にお会いすることになります。
すぐ横にオベリスクが1本建っていますが、以前あったもう1本は現在ではパリのコンコルド広場にあるそう。ロンドンでもエジプトから奪い取ってきたオベリスクを見ることができますよね。欧米各地ではエジプトから持ち帰ったオベリスクが建っていて、世界で最も有名なオベリスクはアメリカ・ワシントンDCにあるものだそう。
ここは元々アムン大神殿の付属神殿だったものが、ローマ時代にキリスト教がこの地にも流れ込み、アメンホテプ3世の中庭を抜けた先の部屋の左上部にはかすかにキリスト教の宗教画を見ることができます。そのほかの場所には十字架が刻まれているのも興味深いです。
保存状態がいい"寄進物の部屋"。浮き彫りにしたレリーフは固唾を呑むほど美しく神秘的。
盛りだくさんでかなり疲れた体に嬉しいのはホテルに戻ればそのまま次の場所まで移動できてしまうこと。いつもの私達じゃ考えられないぐーたらさ。そんな贅沢な幸せを感じながらルクソールを後にしてエドフ(Eduf)へ向かいます。
Cairo入りして2日目に飛行機で一路Luxorへ。かつてテーベと呼ばれた新王朝、中王朝、末期王制時代に首都として栄えた地です。有名なのは"王家の谷"に代表される遺跡群。ここから4日間ナイル川をクルーズ船でくだりながら沿岸にある遺跡を巡っていきます。
いつもはどこへ行くにも全て自分達で計画&手配してきたけれどエジプトは個人旅行するには治安が悪く特にルクソール以南は警護をつけることが義務となっているので、今回ばかりは代理店に全て依頼。とはいえ個人ツアーだったので私達2人にガイド1人、専用車1台(運転手1人)という至れり尽くせりさ。おまけに宿泊は普段はまず利用しない5つ星ホテル。結果からするとそれぐらい贅沢かつゆったり旅するのが体力の面からいってもエジプトには最適な方法だと思います。
ガイドのYosefとまず向かったのはメムノンの巨像。
次は歴代のファラオが眠る"王家の谷"へ。ここは私が最も楽しみにしていた場所の1つ。現在見つかっているだけで63箇所の墓が。
意外だったのは壁画が全て彩り鮮やかに飾られていたこと。それまでのエジプト遺跡のイメージは砂っぽい地肌をさらけ出した岩肌だったのですが、実際はどれも色が塗られていて現在ではかすかにその片鱗を伺うことができます。野菜や果物の色素から取り出した絵の具でレリーフを塗り、動物の爪を溶かしたものをその上から重ね、最後に卵白で艶を出すことで色を持続するように工夫した結果、盗掘や風雨にさらされても所々に数千年ものあいだ色が残っていることは驚かざるをえません。さらにその下地となっているレリーフや壁画を通じて、当時の人々が信仰していた神々やそこに表されている生死感を受け取めることができます。
絶対入りたかったツタンカーメン王の墓(別料金E£80)。
余談ですがイギリスで著名人がそこに住んでいたことを示すブループレート。なんと我が家から最寄のブループレートこそハワード・カーター。なんだかすごい偶然。最初見つけたときには1人かなり興奮してました(笑)
徐々に痛いくらい熱い日差しとなるなか"ハトシェプスト女王葬祭殿"へ。ちょうど"王家の谷"の裏側に位置します。
この女王は夫の死後エジプト初の女王になりかなり辣腕を振るった女王。クレオパトラとば別の意味で歴史に名を刻む女王です。葬祭殿の近くには愛人の墓もちゃっかり作ったそうな。口にして分かると思いますが彼女の名前は発音がとても難しく『Hat、Cheap Shirt』と覚えるといいそう。(by Yosef)
想像していたより砂漠の暑さは体力を消耗させ日傘や水分補給を十分にしていても真昼に外にい続けるのはかなり辛く、ガイドの英語に集中して耳を傾けているのも一因なのかも。クルーズ船に戻ってランチ後、軽く休養して体力回復に努めました。無理をしないのがエジプト旅行では必須。
午後になって少し陽が弱まってきた頃からカルナック神殿へ。ここが凄かった。
参道には両脇に並ぶスフィンクス。
一番の見所は大列柱室。見事なレリーフが刻まれた134本もの巨大な柱が並ぶ姿は圧巻です。柱の上部に渡された巨大な石、そこに刻まれたヒエログリフ、部屋を囲む浮き彫りの神々達。
2つあるオベリスクは前出のハトシェプストのもの。ちなみに近くにはツタンカーメン夫妻の坐像もあります。
特大のスカラベ(ふんころがし)。古代エジプトではふんころがしが太陽をくるくる回していたと信じられいたためスカラベは生命の象徴としてよくレリーフに見ることができます。
この像の周りを3周反時計回りに回るといいご縁があるんだとか。ちなみに逆周りは縁遠くなるそうなので、観光客はみんな同じ方向にぐーるぐる。
夕暮れ時に訪れたのはルクソール神殿。
入口にどどーんと座っているのはラメセス2世。この先幾度も行く先々で彼にお会いすることになります。
すぐ横にオベリスクが1本建っていますが、以前あったもう1本は現在ではパリのコンコルド広場にあるそう。ロンドンでもエジプトから奪い取ってきたオベリスクを見ることができますよね。欧米各地ではエジプトから持ち帰ったオベリスクが建っていて、世界で最も有名なオベリスクはアメリカ・ワシントンDCにあるものだそう。
ここは元々アムン大神殿の付属神殿だったものが、ローマ時代にキリスト教がこの地にも流れ込み、アメンホテプ3世の中庭を抜けた先の部屋の左上部にはかすかにキリスト教の宗教画を見ることができます。そのほかの場所には十字架が刻まれているのも興味深いです。
保存状態がいい"寄進物の部屋"。浮き彫りにしたレリーフは固唾を呑むほど美しく神秘的。
盛りだくさんでかなり疲れた体に嬉しいのはホテルに戻ればそのまま次の場所まで移動できてしまうこと。いつもの私達じゃ考えられないぐーたらさ。そんな贅沢な幸せを感じながらルクソールを後にしてエドフ(Eduf)へ向かいます。
by mokomoko-chan
| 2007-04-22 22:00
| *North Africa*