1年弱のロンドン生活から日本に帰国。場所は変わっても相変わらずのマイペース。日々の生活で感じた小さな幸せを綴っていきます。


by mokomoko-chan
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year from today

f0048134_714170.jpg気付いたらロンドンに来て1年が経ってました。つまり2人での生活を初めて丸1年が経ったわけです。

平均的な2人なら一緒にお祝いでもってなるんでしょうが、どこまでもマイペースな私。すっかり忘れて友達と飲みの予定を入れてました(苦笑) 当然相方には「どこかで誰かと飲んできてください」と頼む始末。最近はそれくらいゆるゆるの生活を送っております。お互い楽しい夜を過ごしたし、大切なのは互いへの気持ちよね。(←無理やり)

オイオイなんて突っ込みは聞かなかったことにして、ちょっぴり真面目にこの一年を振り返ってみたいと思います。



母親が結婚相談所に申し込もうとするくらい結婚の気配がなかった私が、ふとしたきっかけで出会った彼とあれよあれよの内に結婚したのは去年の夏のこと。もちろん時期を早めたのは彼のロンドン赴任があったから。


「彼か仕事か」という問題はそもそもがレベルが違う話だし、自分にとって唯一無二なのは明らかに彼だったのでロンドンへ行くことを迷わず選択。とは言え自分では割り切っているつもりでも、仕事はずっと続けたいと昔から思っていただけに仕事を辞めて専業主婦になることは予想外に受け入れがたい事実だったのも確か。本当にぎりぎりまで仕事をしていたので一息ついた時にはすでに退職2週間前で幾度も退職を取り消そうかと思ったほど。一部の人はうらやむ駐在員妻生活も自分には苦痛以外の何者でもないと思ってロンドンの地に降り立ったのだから、今思えば私の渡英を心待ちにしていた彼には申し訳ない限りです。(←ごめんなさい)


こうして始まったロンドン生活。


当然仕事もない。親しい友達もいない。街を出歩いたって生活する場だということを思うと旅行気分のように街を楽しむ気にもなれず「つまらない」と3日目には音を上げてました。平日は残業の毎日で休日は友達と遊んでいた私にとって1日中家で過ごすことは耐え難い現実だったし、真っ白の手帳を開くことがこんなに怖いものだと知ったのもそのとき。


匍匐前進したってその重圧感から逃れられないくらい重苦しいロンドンの空は想像以上に私の気持ちを圧迫しました。働いていた頃だって悩まなかった日はないけれど、その時は全く違う次元での不安感。もちろん知り合いがいない孤独感にも苛まれはしたけれど、それよりも大きかったのは「自分はこんな人間じゃなかった」という自己否定。一番大切な人との幸せを感じながら生活できることはこの上ない喜びではあっても、彼の中にしか私の存在意義を見出せず社会の中から宙ぶらりんになっている自分は何より許せない存在になってました。ふとした瞬間に「もし仕事を辞めていなかったら」とか、「もし彼のロンドン赴任がなかったら」とか、現実とは逆の事を考えては空しさを覚えていた日々。この頃の救いだったのは落ち込んだ私の気持ちを真摯に受け止めてくれる彼だったし、彼がいなければあの頃の私は本当にダメになっていたと思います。


そして通い始めた英語学校。ここはそんな私の気持ちをさらに救ってくれた場所。自分の英語力のなさを痛感させられて恥をかくこと毎日。それでもいい出会いもたくさんあったし、何より自分より若いクラスメイト達からもらう刺激は甘えていた自分の気持ちをたたき起こしてくれた気がします。後ろを見るより前を見て夢を持つこと-そんな当然の事さえ忘れていた私に"今をどう将来へ繋げるか"という気持ちを取り戻させてくれたのは、毎日を心から楽しむクラスメイト達の姿。彼らの暖かい笑顔やハグ、挨拶のキスは縮こまっていた私の気持ちをやさしく包んで肩の力をすっと抜いてくれました。


ただ数ヶ月が経ち学校にも慣れてくると語学力もさほど向上していないのに「英語を学ぶ」だけじゃ物足りなくなってしまう飽きっぽい私。次の一歩へ踏み出すクラスメイト達を見て、自分だけが踊り場に留まっているように感じたのも大きな理由。
高校時代の友人で大学卒業後にアメリカに留学し、そのまま現地の会社に就職した友人が「英語ができないと就職できないから死ぬ気でやった」と言っていたけれど、それくらいの必死さがなければ海外に住んでいたって英語は向上しないもの。つまりその頃の私は日常生活はなんとかこなせる様になっていたので必死に勉強することもなく、時間つぶしのような状態になっていたと思えるから、なんとももったいない話ですよね。

そんな怠惰な自分自身に区切りをつけるために一度英語学校を辞めたのは夏の終わり。だらだらやるくらいならやらないほうがマシと、変なところで律儀だから厄介な性格この上ないです。幸いちょうどその頃に知り合いが口にしたふとした一言が次のステップへと私の背中を押して、踏み出したその一歩は予想外に私の気持ちを前へと推し進めてくれてました。


現在に対する不安も将来に対する不安もどちらもない訳ではないし、英語の壁だってまだまだ厚いし仕事はしていたい。それでも今を冷静に受け止められるようになったし、食べ過ぎで自己嫌悪に陥ることはあっても、今の自分を自己否定をするようなことはなくなりました。むしろ今は今で東京での自分と違ってまた面白いなと思えるくらいに精神的にもゆとりができて、心からロンドン生活を楽しめる自分がいます。

日本にいる家族や友達、そして食べ物の事を思うと寂しくないといったら嘘になる。それでも今住むこの街のことを気付かないうちに好きになっている自分がいて、旅行中にはブラックキャブやルートマスター、古びた街並みが恋しくなるこの頃。いずれこの地を離れたときも、時折のんびりしたこの街の風景を懐かしく思い出すんだろうなぁ。

今の私がいるのはこの地でのいろんな出会いや経験があってのこそ。私をしっかりと支えてくれる一番大切な人の存在は言うまでもない。支えてもらうだけでなく、自分にできる限り彼を支えてきたつもりだし、生活に多くの笑いをもたらしている自信はあります。大らかな彼も逆にしかり、です。


ロンドンに来るという選択は正しかったと思うし、もし今その選択をやり直せるとしても答えは同じだと言い切れます。なんてことを最大の理由であり他愛のない話で笑顔を見せる彼を見ながらつくづく思った1日遅れのお祝いの食卓。


駐在員妻は「駐在員として働く夫を支える立場」というのが一般論。でも当事者としてはそんな一方的な献身なんて有り得ないと思います。相当楽観主義な私でもしばらくはかなり精神的に落ち込んだし、もしGiveだけの駐在妻がいるのだとしたらそれはそれで物凄くたくましい人なはず。逆にTakeばかりでは相手にとって重荷にしかならないから、それもそれで逆に2人の関係を悪化させかねないから難しいですよね。一見お気楽か華やかに見える駐在妻生活に一番必要なのは、美しく着飾ることでも優雅な生活を送るセンスでもなく、孤独感を乗り越えて自分を見失わない精神的な強さ。
とはいえ職場という自分の存在意義を持つ夫には、大変でもゼロから居場所を探して関係を築かねばならない妻を最初はしっかりと支えてあげてほしいと思います。海外に住むと距離が近くなるので、互いの色んな部分が見えすぎて辟易するときもあるかもしれないけれど、完璧な人間なんていないし、いい加減だったりずるかったりするのは人間だから仕方がないはず。お互いのそんな部分も受け止めると、「お前もか!!」とカサエルの言葉のような気分になって、必要以上の力を入れることもなく自然体で過ごせるようになりますし。
まあそんなヌケ感が1年目をすっかり忘れた我が家になるんですが(^^)ゞ


慣れない地で生活を共にしながらお互い支え合い、相手の存在を心強く感じることで一緒に成長した1年。

いままでありがとう&これからもよろしくね。
これまで通りのんびり2人のペースでロンドン生活楽しんでいこうね。


最後にこのブログを読んでくれている皆様へ。
以前からの友達やロンドンで出会った友達、そしてブログを通じて知り合った方に支えられ、励まさられながらこの1年やってこれたのだと思っています。情報発信目的ではなくロンドン生活の備忘&友達への報告にと始めたものですが、私にとって他のブログがそうであったように、私のマイペースにつらつらと綴っているだけのブログをどこかの誰かが読んで明るい気持ちになってくれていれば幸いだと思っています。どうぞこれからも変わらぬお付き合いを宜しくお願いします。
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by mokomoko-chan | 2006-12-20 03:54 | Daily Life